怒りの心が盛んになれば、気があらあらしくなり、欲望が多ければ、気が消耗するもである。だから、怒りや欲望を抑えるのは精神修養でもあり、身体の養成でもある。
言志後録97条
怒りや欲が多すぎると、身体にとっては毒になると思います。だけど、怒りや欲が多いのは情が厚くエネルギーがあり行動力があるというふうにも捉えることもできますよね。
だから、怒りや欲を無理矢理抑えこもうとせず、適切に発散し、後にひきずらないということが大切です。精神修養は、怒りや欲望を抑えるだけでなく、時処位に合わせて適切に感情や欲望を出すという意味も含まれていると思います。
何でもかんでも抑え込む、何でもかんでも発散するのではなく、現状に照らし合わせて、怒るべきに怒り。我慢するべきは我慢する。場面によって使い分けができるようになれればいいですよね。そのように適切に感情を表現できるようになることを養生の道というのではないでしょうか。